ティ・プラス様「PRINT MANAGER」導入事例

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株式会社ティ・プラス様(2020年9月1日より社名変更。旧社名:為国印刷株式会社)
『PRINT MANAGER(P-MAN)』導入事例


社内仕切り値から単品原価を把握 一発利益表示が業務改善につながる


開けてみないと利益が分からない

株式会社ティ・プラス(京都市中京区/爲國 光俊社長)は2016年11月、印刷機材商社のモトヤよりビジネスイーブレーンの印刷情報管理システム『PRINT MANAGER(P-MAN)』を導入し、利益管理を劇的に改善させた。
同社は1929年に活版印刷会社として創業。学校をはじめとした教育機関の印刷を請けながら成長し、現在では医療や宿泊の業種に顧客が広がっている。頁物印刷が主体の同社の設備は印刷機がB2判4色機、菊半裁1×1色両面機、菊半裁両面兼用4色機、製本機が中綴じ機、無線綴じ機。制作から後加工までの生産体制を整えている。
同社の爲國 光俊社長は「順調に売上が伸びているが、止まることがあるかもしれません。売上がダウンしても持ちこたえるか財務体質にするにはどうするか。利益管理をしっかりできないといけないと考えました」と基幹系情報システムを見直した動機を説明する。

爲國 光俊社長

爲國 光俊社長

P-MAN導入前の基幹系システムは販売管理と製造指示書の発行に利用してきた。単品ごとの原価管理も可能だったが、経理担当者が届いた納品 書から仕入れにかかる費用を入力しなければ原価が把握できなかった。営業担当者は印刷が上がった段階で売上を計上するため、利益を把握するまでに時間差が発生する。納品書が1ヵ月後に届くこともあり、「開けてみないと利益が分からない」 状態だった。また、以前の基幹系システムは印刷・ 製本の進捗管理ができなかった。受注件数が増えるにつれて、管理が煩雑になり、システム化の必要性も生じてきた。
爲國社長は「仕入れ先から届いた納品書をひっくり返しても仕方がない。赤字になったところで黒字にできないのですから。社員に2ヵ月後に利益情報を開示してもフーンという感じで前向きに何とかしようとはなりません。取れる手段は“次の受注で利益取ろうよ”だけでした」と、後手に回っていた利益管理を改善するためにP-MANの導入を決断した。

年間1千万円の用紙代削減

P-MAN導入後、用紙の発注や外注が発生する際には、営業担当者が社内の担当者に事前に購買依頼をかけて仕入れ価格を入力。単品ごとの原価が受注した段階で計上されるため、社内の仕切り値から受注金額を引いた付加価値額が即座に計算され、パソコンの画面に表示されるようになった。
「受注段階で利益がどんと示されるわけです。自分が受注した仕事の利益がはっきり見えてしまいますし、管理業務が増えるので邪魔だなという空気がありましたが、半年もすると社員の意識が変わってきました」。
営業担当者は売上を計上する前に受注した仕事1点ごとの利益が把握できるので、顧客に対し、あいまいだったサービスの対価を伝えるようになり、価格交渉も粘り強くなった。効果はすぐに表れ、工務担当者にも好影響が及んだ。

P-MAN導入前、印刷・製本のスケジュール管理は手作業だった。工務担当者が表計算ソフトにスケジュールを入力。しかし、印刷業務のスケジュールは日々変わる。このため、リスケジュールが生じるたびに工務担当者が考え、再入力する。
P-MANでは受注情報を入力すると半自動で生産スケジュールが組み上がる。変更が起きた場合でも組み直しにほとんど時間がかからない。変更されたスジュールは即座に全ての工程に行き渡り、連絡の作業も効率化した。受注情報が入力されるとすぐにスケジュールが可視化されるため、2ヵ月後先までに必要になる資材の量も把握できる。これにより用紙をまとめて発注することができ、年間1千万円もの資材調達コストが圧縮した。
「私が何も言わなくても工務の担当者が実行してくれました。だから工務が作った利益。大きいですよ。1千万円は。営業担当者は仕切り値よりも高く受注し、製造現場は仕切り値よりも低く作る意識が芽生えました。P-MANで計上される仕切り値が全ての基準になっています。用紙の価格が上がったので、断裁料を下げて相殺したのですが、工務は営業担当者に用紙代が上がったとしか伝えていません(笑)」

P-MAN運用に当たっては、利益で営業担当者をがんじがらめにすることはない。ある程度、裁量を与えている。「お客様から受注する際に、見積りを作って上長がハンコを押してもらいます、では間に合いません。仕事のスピードが上がっているので、営業担当者の裁量に任せます。自分の利益目標があるのでその中で稼いでくれれば良い。 お客様の目の前で“やらせてもらいます”の方が、仕事が進みます」。
仕切り値は一年ごとに見直す。厳しくしようとすればできるが、「そこは社員皆が面白いと思える数字でなければなりません」と、社員のやる気を引き出す値を考えていく。

 

【営業部 売上・加工高 目標】

営業部 売上・加工高 目標「画像をクリックすると拡大表示されます」

【上部】全社の売上目標(予測)・売上実績・加工高目標(付加価値)・加工高実績を配置。これは全てのグラフ画面に表示され全社共通認識として共有される。
【右部】今月の固定費(給与含めて会社必ず必要な費用)・外注費の限度額残の表示(外注費の限度額残は裏返せば売上-(外注費+材料費)=付加価値(加工高)の目標を維持するために目安で逆説的)。また、前月の工務利益(営業の予定発注額-実際の仕入額で工務の工夫・交渉による利益)。工務利益は仕入金額が確定する時期が翌月になる事が多いため、前月の実績表示になる。
【中心部】営業部の個人の売上目標(予測)・売上実績・加工高目標(付加価値)・加工高実績を表示。数字は受注内容から営業担当者が入力。外注費が入力後に即時で反映される(管理会計的な予測数値)。

上部と右は同じ内容。(全社共通で共有)。
【中心部】
1:制作担当者に営業担当者から依頼された仕事の金額(仕切額・営業発注額)が社内仕切りとして表示
2:作業実績により時間が集計され、仕切金額÷作業実績時間=時間当たり生産性が計上される
3:実際にかかった作業実績時間×単価(人件費単価)で実際の時間で計算した原価
4:時間付加価値として1時間あたりに、営業からの仕切ー実際時間原価で利益を表示

「制作実績 時間原価」と同様で、作業実績より時間原価を計算。単価は機械の時間単価となる。

印刷機毎の1週間の予定が表示される。画面の下には、必要時間を自動計算してグラフで1日あたりの負荷を表示して、調整を簡単にできるようにしている。色で状態を表している(ミドリ:開始、オレンジ:中断、アオ:完了)。また、印刷機の仮押さえ機能があり、仮押さえはキイロで表示される。アカの枠が付いた予定は、営業が仕様を変更した際に自動的に、警告として表示される。(変更内容が確認ボタンで確認でき、OKすると一旦は、アカ枠が消えるが、再度変更が発生するとアカ枠となる)

自動化に向けXMFとの連携を視野に

現在、同社が取り組むのは、印刷を中心とした周辺業務の獲得。原稿整理から編集、校正までを請け負う。例えば、教育関連の報告書の場合、執筆者が多岐にわたるが、直接、同社が入稿を受け付け、各執筆者に校正を送る。顧客の利便性を上げて付加価値を高めていく。
「お客様の領域が減って、我々の領域が増えています。教育関連の団体では広報委員会が編集の仕事をしていましたが、ほぼやらなくなっています。当社に放り投げて頂ければ、冊子となってできてくる。お客様はそんな感覚で発注しています」

一方、周辺領域が増加すると社内の業務は増加する。このため、同社ではFFGSのワークフローシステム『XMF』と『XMF Remote』と、P-MANの連携を計画している。複数の著者がいる場合、一つのゲラが著者間を回って修正が入ることがある。XMF Remoteのオンライン校正機能を利用して複数の著者に一斉に校正を配信し、P-MANで進捗管理を実行するほか、P-MANに入力された受注情報から『XMF』に印刷仕様データを送信し、面付などのプリプレス作業を自動化。XMFによるジョブの一元管理までを見据える。
爲國社長は「P-MANは今まで当社が取り組んできたことをまとめてくれたMISだと思います」と高く評価。次はMISを中核としたワークフローの改革に取り組む。

 

 

お客様プロフィール

会社名: 株式会社ティ・プラス
所在地: 京都府京都市中京区西ノ京馬代町6-16
代表者: 爲國 光俊
設 立: 1957年2月(創業:1929年2月)
URL: https://tplus-group.co.jp/

出典:月刊プリテックステージ 2017年12月号

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