
~シリーズ:法令の把握と遵守~
環境法令を考える:SDS(安全データシート③)
前回はSDSの共通書式について、各項目の要点を取り上げました。そこで16項目の前半部分である1.~8.が終了して、今回は後半部分の9.~16.についてです。
前々回に取り上げたSDSにおける記載すべき項目一覧
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1.化学品及び会社情報 |
2.危険有害性の要約 |
3.組成及び成分情報 |
4.応急措置 |
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5.火災時の措置 |
6.漏出時の措置 |
7.取扱及び保管上の注意 |
8.ばく露防止及び保護措置 |
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9.物理的及び化学的性質 |
10.安定性及び保管上の注意 |
11.有害性情報 |
12.環境影響情報 |
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13.廃棄上の注意 |
14.輸送上の注意 |
15.適用法令 |
16.その他の情報 |
9.物理的及び化学的性質
この項目は製品の物質的・化学的な特性と数値が記載されていて、製品の選定時に重要となる様々な数値を確認する項目です。例えば、リスクアセスメントでは揮発性の高いものほど吸い込みやすく、リスクが高いと判定するため、この項目の「沸点」を確認します。さらに、乾燥性の目安としては「引火点」も参考になります。
※油性用ローラ洗い油:42℃付近、UV用ローラ洗い油:50~68℃付近、VOC対策用低臭気タイプの洗い油:70℃以上、揮発速乾洗浄剤:-4℃付近等
そして、プレートクリーナーでは、版面の汚れ除去性能(整面効果)を確認するために「pH:水素イオン濃度」を比較したり、一斗缶の14kg/15kg/16kg等の重量表記を容量のLで換算する場合には「密度・比重」を使って計算したりします。
例:14kg入で密度が0.82⇒約17L入であることが分かります。
10.安定性及び反応性
この項目は通常の保管条件下の安定性と化学的な安定性の記載です。
11.有害性情報
この項目は製品中のどの成分がGHS分類に該当し、さらに1~4のどの区分に該当するかという情報が記載されています。
12.環境影響情報
この項目は「生態毒性」として、水生環境有害性の短期・長期的な影響について記載しており、残留性・分解性、生体蓄積性、土壌中の移動性、オゾン層への有害性の記載があります。
13.廃棄上の注意
この項目は製品や汚染容器・包装に関して、安全で環境上望ましい廃棄方法やリサイクルについての記載です。この項目の注意点は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」で「特別管理産業廃棄物(廃油)」に該当するかどうかです。
これは石油を含む廃油の場合、引火点70℃以上は通常の産業廃棄物で、70℃未満の引火性が高いと判断されるものは、より処理費用が高額な「特別管理産廃」での処理が必要です。石油系を含む製品の場合、消防法危険物:引火性液体の区分で第一と第二石油類は特別管理産廃、第三石油類以上は通常の産業廃棄物での処理になります。
14.輸送上の注意
この項目は化学物質を安全に運搬するための国際・国内規制の情報です。国際規制は国連の「危険品輸送にする勧告」で、国連番号:固有番号、国連分類:1~9のクラス分け、容器等級:危険性(Ⅰ:高/Ⅱ:中/Ⅲ:低)で、国内規制は船舶安全法や航空法があります。
15.適用法令
この項目は、製品の法規制が集約された箇所で、主に労働安全衛生法(安衛法)/化学物質管理促進法(PRTR・化管法)/消防法(危険物第四類)/毒物及び劇物取締法等です。
さらに労働安全衛生法の中に特化則(特定化学物質障害予防規則)、有機則(有機溶剤中毒予防規則)、通知対象物質(該当物質はリスクアセスメントが必要)、がん原生物質があり、法令上の定められた義務があるため、管理責任者はかならずチェックが必要です。
16.その他の情報
この項目は、参考文献や情報源の記載欄です。
このようにSDSは製品のあらゆる情報の確認に必要な書類ですが、代替品を探す時にも重要な手がかりとなります。SDSの記載内容や代替品をお探しの際は、モトヤ担当者までご相談ください。
⇒次号へ続く













