低温リスクを考える:静電気と加湿器

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~シリーズ:生産性の向上~

低温リスクを考える:静電気と加湿器

明けましておめでとうございます。昨年の漢字は「戦」でした。選定理由はロシアのウクライナへの侵攻、物価高騰との戦い、サッカーワールドカップの熱戦、終わらないコロナとの戦いです。今回は現場の寒さとの戦い「低温リスク」について考えます。

1年で最も寒いのは「大寒」と呼ばれ、1月20日~2月の初め頃です。気温の急低下によって手や肌の乾燥だけでなく『静電気』の問題でも悩まされる季節です。繁忙期のこの時期に、静電気による給排紙トラブルで「制限された稼働速度」と「急ぎの仕事量」の折り合いが難しくなります。

そして、毎年この時期に安価で効果の高い除電グッズの要望が多くなりますが、どれも対処療法で、稼働する度に新たな静電気が発生して、根本的な解決はしません。また、新型コロナウイルスでの急な欠員や人員不足で、過度な仕事量を急ぎでさばく必要があり、静電気への根本的な対策は無視できません。そこで、今回は静電気と加湿器について取り上げます。


まず、静電気とは「原子を構成する+(原子核)と-(電子)が、摩擦によって-だけ他の物体に移動して偏った状態」と学校の理科で習います。しかし、これではよく分からないので、よく下敷きに髪の毛を擦って貼りつかせる遊びをした記憶があると思いますが、この時の電子の移動を図で見ると、少し理解しやすいです。つまり、静電気は摩擦によってプラスとマイナス同士が固まり、電気が偏った状態です。

そして、この静電気の発生条件を見ると湿度に大きく関係しており、湿度40%以下の日が多くなる10月後半~11月にかけて発生し始めます。では、なぜ湿度が低いと静電気が発生するかというと、湿度の水分が帯電した電気の偏りを流すからです。右図は湿度が低い/高い状態を比較したものです。


このように、湿度で静電気の発生度合いは変わりますが、もう一つ重要なのは、空調による湿度の急低下です。
印刷に最適な温度・湿度は25℃±3と55%±5と言われていますが、気温は11月⇒12月で急激に下がります。そこで、25℃付近まで空調で温めますが、その際に空気の膨張(体積の増加)で湿度が急低下します。すると静電気が発生しやすくなり、除電グッズでは抑えきれないほどの悪条件が出来上がります。

また、空気に含まれる水分量は「飽和水蒸気量」という、その温度で含む水分の限界値があり、例えば10℃では9.41g/㎥を25℃まで上げると23.06g/㎥と約2.5倍の違いがあり、その差を埋めるためには大量の水分量を補う必要があります。


しかし、十分な水分量を補える加湿設備がない現場が数多く見られます。それは、大型の加湿器がかなりの高額設備になるからです。一度は検討しても、静電気に悩む約4ヵ月のために数百万円の設備投資は難しいと断念されます。中には数千円の家庭用加湿器をトラブル箇所に複数台設置して、緊急対応される場合もありますが、能力不足と水交換の手間が増えてしまうだけです。そこで、低コスト/高加湿力/工事不要の「工業用大型気化式加湿器」をご紹介します。


導入コストは約30万円/1台で家庭用加湿器の約20台分の加湿能力があり、さらに100V電源で工事不要です。キャスター付きで移動も楽に行えて、実機貸出によるテストも可能です。静電気の根本的な対策にお役立ていただけたらと思います。自社の静電気対策をご確認いただき、弊社営業までお問い合わせください。




 

 




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