「NEW DISCOVERY FAIR 2023 in Kobe」展示会レポート

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はじめに

2023年5月23日(火)、24日(水)の2日間、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)のKIITOホールで姫路モトヤ主催の「NEW DISCOVERY FAIR 2023 kobe」を開催いたしました。
従来は神戸サンボーホールで行っていましたが、昨年からはKIITOでの開催となり、今回が2回目の開催となります。

会場入り口

会場内の受付

会場内の様子

会場内の様子

開催概要

テーマ

 前回 ⇒ やわらかあたま展 ~創造しよう!ニューノーマル時代の印刷会社(?)へ~
 今回 ⇒ 姫路モトヤが愛する印刷屋の『これから』をガムシャラに考えてみた!!

前回のコロナ禍の開催からアフターコロナの新たな時代の幕開けとなった現在、私たちは愛する印刷業界の将来に真剣に向き合い、新たな発見の場となることを求めています。そして、地元兵庫県のお客さまが元気を取り戻せるように、何か一つでも貢献したいという思いで、今回のテーマを設定しました。

出展社数

 前回 ⇒ 出展メーカー29社、コラボレーション出展4社
 今回 ⇒ 出展メーカー45社、コラボレーション出展4社

来場者数

 前回 ⇒ 来場社数 180社(初日 74社、2日目 106社) 来場人数 320人(初日 145人、2日目 175人)
 今回 ⇒ 来場社数 140社(初日 50社、2日目 90社) 来場人数 240人(初日 90人、2日目 150人)


出展企業のご紹介

ニヨド印刷×モリサ×一誠社

「ニヨド印刷」「モリサ」「一誠社」の3社は共同ブースで出展していただきました。いずれも四国の企業です。
ニヨド印刷は環境に配慮した紙ファイル、カレンダー、ノート・メモ、スギ間伐材シートなどを使った印刷物を展示しており、古紙に様々な花の種を漉き込んだ再生紙で作った卓上カレンダーが珍しさから好評でした。
モリサは今回初めての出展で、昭和61年に設立された企業で、土佐の和紙を使用した紙製品を制作・販売しています。モリサの和紙は、清流仁淀川を利用し、伝統的な土佐手漉き和紙の技術を活かしており、同社の紙製品は装飾性が高く透過性もあり、食品から飲料、様々なギフトパッケージなどに商品化されており、来場者からは新たな印刷の付加価値として期待されていました。
一誠社は高速インクジェットプリンタ「YJ10050」を展示していただきました。封筒サイズ21種類に対応し、A4・洋長3サイズでは100枚/分、長3サイズでは80枚/分の印刷速度を実稼働されていました。
共同ブースで出展した「ニヨド印刷」と「モリサ」にも「YJ10050」は導入されており、薄紙や紙の表面の平滑度が悪い紙など、様々な特徴を最大限に生かせる機種として活躍しています。

紙製エコファイル

山櫻の高速インクジェットプリンタ

土佐の和紙製品の展示

装飾性が高く透過性もある

トランクデザイン

ブランディングを得意とするデザイン会社で、今回の展示会では、同社が「創ると作るをつなげる、デザインプロデュース。」をテーマに、2日目午後のセミナーを担当していただきました。
同社は「HYOGO CRAFT」というプロジェクトを通じて、兵庫県の地場産業や伝統産業に対して新たなライフスタイルを創造する取り組みを行われています。具体的には「淡路のお香」「マッチ」「陶磁器」などの製品に関してのコンサルティングからプロデュース、販売までを手掛けられています。また、ワークショップやイベント、カフェの運営も行われており、顧客は雑誌やWeb、SNSなどの情報を通じて訪れ、ファンマーケットを形成しています。

ムービーで事業を紹介

兵庫のお香、マッチ、名刺、陶磁器の展示

シンクイノベーション×ミマキエンジニアリング×セルカム

シンクイノベーション、ミマキエンジニアリング、セルカムの3社共同ブースでは、今年2月に発表されたミマキエンジニアリングDTFプリンタ「Txf150-75」と、セルカムが提供するデジタルコーティングマシン「CFL-605RT」を連結して展示していただきました。
シンクイノベーションではUVインクジェットプリンタUJF-604MkⅡeを設置し、さまざまなノベルティグッズのサンプルなどが展示し、安価で多品種のノベルティ商材を扱っているのも来場者の興味を引いていました。また、「アニメグッズのビジネス・グッズビジネスの今と未来」というテーマで1日目の午後のセミナーも担当していただきました。
シンクイノベーションとミマキはアクリルキーホルダーの制作において連携して、ミマキとセルカムはガーメントプリンター(DTG:Direct to Garment)の新しい手法であるDTF(Direct To Film)を共同ブースにしたことにより、多様な制作物に対応できることがわかりやすくイメージしやすい工夫がされていました。これには神戸を拠点とする商業印刷のお客様に、紙以外の印刷にも注目していただきたいというメッセージが込められています。

コルクシートにUV印刷

ミマキUJF-606MkⅡe

シンクイノベーションの展示

セルカムCFL-605RTとミマキDTFプリンタTxf150-75

UV印刷サンプル

UV印刷サンプル

富士フイルムビジネスイノベーション/富士フイルムグラフィックソリューション

昨年の展示会では「SDGsへの取り組み」の中で、環境対応用紙を多数取り揃えて展示したことに好評を得て、更に多様な用途の用紙を揃えておられました。
紙やプラスチックの代替になり、持続可能な社会に貢献する日本発の革新的新素材「LIMEX」を紹介していただきました。クライアントが納得する付加価値用紙により受注単価の改善を、大手企業に採用された事例を紹介するとともに、ブースでは回収された「LIMEX」から実際に再製品化された食品用リサイクルトレーなどを展示していただきました。

エシカルペーパーの展示

LIMEX素材を使った紙の付加価値を提案

平和紙業

「紙と取り組むSDGs」をテーマに出展していただきました。
同社は「紙を使うこと=森林破壊」というイメージではなく、適切な管理による「循環資源」「再生可能資源」としての紙の正しい認識を広めたいと考えておられ、持続可能性を重視した環境対応紙などが展示されていました。
不用品として処理されていた廃棄物を、新しい紙として生まれ変わらせた印刷会社の事例が神戸であり、まさにクライアントの要望に応えた紙は、何事にも代えられないクライアントと印刷会社の絆を深くしました。第二の事例をつくっていくことが「SDGsへの取り組み」と考えられています。

「紙と取り組むSDGs」の展示

ムサシ×ニクニ

エバークリーン(湿し水精密濾過装置)を展示していただきました。水槽の水に墨汁を垂らし、湿し水が濾過される様子を実演。「菊全4色機で年間100万円の無駄をしていませんか」という提案で、この装置を利用すれば「1. コスト削減」「2. 印刷品質の向上」「3. 環境負荷の軽減」により、約2年間の利用で初期コストを回収することを提案していただきました。

水槽を使った精密濾過装置の実演

トゥーコネクト

空気清浄機Airdog(エアードック)の電磁場で有害物質を帯電させてフィルターに吸着させる構造が、作業現場の物質を除去する実証実験を現在行っており、印刷現場の環境改善機器としての可能性を提案していただきました。

デモ機の無料貸出し

日新化学研究所

今回初出展です。展示では湿し水用帯電防止剤「カプロンH」や添加剤「エコオール」、さらには配管洗浄剤などを紹介していただき、印刷現場で使用されるハンドクリーム「NiCE clean」も紹介していただきました。

サンプル展示と製品の説明

トヨテック

トヨテックは関西の展示会は初出展です。自動給紙付き・カッティングプロッター「DG5070 Plus」と、ロールラベルカッティングプロッター「DGR350/Plus」の実演とサンプル展示を行い、DG5070 Plusは自動化の生産性を来場者に見ていただきました。

カッティング実演

サンプル展示

ミリアド

入口位置するブースでは、簡単にデジタルコンテンツが作成できるQLEAR(キュリア)による、スマートフォンでのガチャを体験していただき、来場者にノベルティを提供していただきました。主催者側からすると抽選による人員の確保も不要で、来場者も順番を待つこともなく抽選ができるところが好評でした。

入口にある抽選コーナー

モトヤ

モトヤフォントでは今年3月に発売した「モトヤ欧文書体デザインコレクション」や「モトヤアネモネ」「モトヤ角ノート」「モトヤホンコン」と定額制サービスのモトヤLETSを紹介しました。また、モトヤとお客様が共に考え「環境」と「価値」を実現する資材ブランド「ECOnoMIST」の印刷資材サンプルの展示や紹介を行いました。
2023年4月からPRTR法が改正され、第一種指定化学物質が現在の462物質から515物質に増加します。単に50物質増えるわけではなく、462物質から約140物質が除外されて、新たに190物質が追加されます。これは1/3が入れ替わることとなり、来場者より消耗品の選定の相談がありました。

モトヤフォントとECOnoMISTを紹介

モトヤフォントとECOnoMISTを紹介



セミナー

今回の展示会では業界の専門家による以下のセミナーを行いました。1は1日目午後、2と3は2日目のそれぞれ午前と午後に開催しました。

1.シンクイノベーション 三輪直之 代表取締役社長、金光俊典 MD事業部長

【テーマ】アニメグッズのビジネス・グッズビジネスの今と未来
【概要】アニメの知識ゼロから新規事業を立ち上げて今では急成長を遂げている企業によるアニメグッズビジネス成功―の仕組み・秘訣・秘話についてお話していただきました。



2.関西環境科学 代表取締役 中家隆博氏

【テーマ】『印刷現場のリスクアセスメント』~万全ですか?労働安全衛生法の大幅改正!~
【概要】事業場規模にかかわらず令和6年4月から「化学物質管理者」を選任することが義務付けられます。自律的な管理をするため、今、何を準備しておけば良いのか心構えのお話をしていただきました。
兵庫県印刷工業組合では「化学物質管理者」の選任に備えて、中家社長講師で「化学物質管理者講習」を予定しております。



3.トランクデザイン 代表取締役/クリエイティブディレクター/デザイナー堀内康弘氏

【テーマ】創ると作るをつなげる、デザインプロデュース。
【概要】自社で印刷会社も運営しており、創ると作るをつなげデザインの可能性やなぜ川上のプロデュースが大切なのかを事例とともにお話していただきました。 どの会場にも熱心に聞き入る参加者が見られました。セミナーに参加した来場者は、業界の最新情報入手し、成功事例や新たな発見をする貴重な機会を得られました。セミナー会場では、熱心な質疑応答が行われ参加者同士の交流や知識の共有が促進されました。



総括

本展示会は、印刷業界の最新技術とイノベーションが一同に集まった素晴らしいイベントとなりました。出展企業の革新的な製品とソリューションは、参加者に驚きと発見を与え、業界の未来に向けた展望を提供していただきました。さらに、充実したセミナーにより、参加者は知識を深め、業界内のベストプラクティスを学ぶ機会を得ることができました。

本展示会の成功には、多くの方々にご尽力いただきました。メーカー、印刷会社など出展企業の皆様、講演者の皆様、関係者の皆様には心からの感謝申し上げます。
また、当社ブースにご来場いただいたお客様には心より感謝申し上げます。期間中、多くのお客様と商談させていただきましたが、さらに詳しい説明をご希望の方や疑問点がございましたら、お気軽にウェブサイトの「お問い合わせ」からご連絡いただければ幸いです。


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