「株式会社研文社 尼崎工場見学会」レポート

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はじめに

2024年3月6日に第21回印刷産業環境優良工場表彰にて、最高位となる「経済産業大臣賞」を受賞された株式会社研文社 尼崎工場の見学会を開催いたしました。

株式会社研文社 尼崎工場


同工場は2018年に「会長賞」、2019年に「経済産業省商務情報政策局長賞」を受賞してきましたが、そこに止まることなく、2021年にはCO2排出量ゼロ電源への切替、2023 年には印刷物ごとのCO2排出量の算定とオフセットを可能にするなど、脱炭素化に向けての対応が評価され今回の「経済産業大臣賞」受賞に至りました。
受賞後、初めての工場見学会ということもあり、午前・午後の2部共に多くの方にご参加いただきました。

経済産業大臣賞を受賞

 

株式会社研文社について

株式会社研文社は、創立以来77年以上の歴史を持つ総合印刷会社です。東西に拠点を持ち、印刷からプロモーション、クリエイティブ、WEBまで、お客様の持つさまざまな課題に、高度な技術と最新の設備、幅広いソリューションでお応えしています。
環境配慮の取り組みでは、今回の受賞だけでなく、2021年にはグリーンプリンティングの認定、尼崎市の「あまがさきSDGsパートナー」にも登録されました。また、尼崎市で推進されている、地域に必要なエネルギーを再生可能エネルギー等地域のエネルギー資源によってまかなう「エネルギーの地産地消」に取り組む事業者として認証されています。
現在は、より高度なカーボンニュートラルの実現を目指し、よりよい社会と持続可能な地球環境のため、全社をあげて環境マネジメントに取り組んでいます。

尼崎市エネルギー地産地消認証書など

 

当日のプログラム

①尼崎工場の環境配慮への取り組み紹介

尼崎工場で、環境に配慮した取り組みとして行っている「有害物質の削減」「産業廃棄物の削減」「CO2排出量削減」などについて紹介。

株式会社研文社 河田工場長より「環境配慮への取り組み」紹介


・「有害物質の削減」について

2012年に4月にすべての印刷機をUV印刷機に更新し、インキメーカーとともにH-UVでのベジタブルインキを完成させたことで、インキのリサイクル基準を「基準B」から「基準A」に更新できたことを紹介。同年11月には、これまでUV印刷で必要と認識されていた、アルコール(IPA・IPA代替え液)の完全撤廃に成功し、より高度な「低VOC印刷」を実現。
また、有機溶剤を「PRTR法非該当/有機則非該当/消防法非該当」の物へ変更し、VOC削減実施後の効果測定としてVOC警報器設置を工場へ設置。リスクアセスメントへの取り組みもなども紹介。


・「産業廃棄物の削減」について

工場内で実施しているごみの分別などについて紹介。分別されるごみは20数種にもなり、できるだけ多くの資材をリサイクルできるような体制を整えている。


・「CO2排出量削減」について

環境に配慮した印刷として「デジタルプリント」を推進し、CO2排出量を削減するとともに在庫処分による廃棄を減らすことで資源の無駄の削減に取り組んでいる。
また、研文社は印刷物のCO2排出量をライフサイクル(原材料調達~廃棄)全体で算定することが可能で、2022年に12月に設立された「日本サステナブル印刷協会」の会員にもなっているため、「カーボンゼロプリント(カーボンゼロで稼働する工場で印刷した証し)」「カーボンニュートラルプリント(算定したCO2)を実質ゼロにする印刷」のマークを表示することが可能で印刷物のCO2削減量を「見える化」し、カーボンニュートラルに貢献できることをアピールできる。


②工場見学

尼崎工場1階のオフセット印刷工場と2階のデジタル(印刷)ゾーンを紹介。※工場内写真撮影不可
オフセット印刷工場では、有機溶剤がどのように管理されているか、ごみの分別はどうなっているかといった、工場内で実際にどうやって環境への取り組みが実施されているかを紹介。印刷~製本ラインを広く確認する時間が設けられ、印刷工程に関する意見交換も行われました。

デジタルゾーンでは、オンデマンドプリンタ~製本機を連結したソリューションやデジタルプリントで行っている業務について紹介。その他、プリンタの特性を活かして業務受注に繋げた事例や、仕分作業などの効率化についての取り組みを紹介。

総括

今回ご来場いただけた皆様、お忙しい中ご来場いただき誠にありがとうございました。

印刷関連業界の事業継続が困難を極める昨今、「カーボンニュートラル」「グリーンプリンティング」「SDGs」といった環境への取り組みが、新たなブランドイメージ確立や他社との差別化に繋がる1つの事例として、今回の見学会を開催させていただきました。

弊社も、環境への取り組みに寄与する資材として「環境対応資材 ECOnoMIST」をご紹介するとともに、2024年2月のpage2024にてご好評いただいた「放射式除電装置」をご紹介させていただきました。
お越しいただいた皆様の印刷現場の最適化や、新たな取り組みのヒントとなりますと幸いです。

ご都合が合わずお越しいただけなかった場合でも、興味のある内容があった際には、詳しいご説明なども承っておりますので、お気軽にモトヤまでご相談ください。




また、モトヤでは「ものづくり補助金」を始めとする各種補助金の申請支援も行っております。印刷関連機器やポストプレス関連機器など様々な設備投資にご活用できますので、下記ページをご覧いただき併せてご相談ください。


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